歩き遍路で身につける、へんろ用品【初めての人向け】


どんな格好で巡礼しよう?

身につけるものは、どこまで準備すればいいの?

これから初めて遍路をしようと思い立ったとき、準備で迷いどころだと思います。

四国遍路をするにあたって、「絶対にこれがないといけない」という服装のルールや決まりはないので、歩きながら必要なものを揃えていくのもいいと思います。

私は今のところ、歩いていて他の人から「お遍路さんだ」とわかる装備は、金剛杖だけです。

とはいえ、私が初めて遍路をしたときは、真夏だったこともあり、準備含めて甘いところがたくさんあったので大変な思いをしました。こちらのブログに体験談を書いています

私が歩き遍路を3周する中で、教えてもらったりしながら少しずつ知った、へんろ用品についてお伝えします。

歩き遍路旅での装備関連のブログ一覧を↓にまとめました。

金剛杖

金剛杖 = 弘法大師様

同行二人(どうぎょうににん)という言葉があり、お遍路道中はたとえ一人で歩いていても、お大師様(金剛杖)がいつも共にいらっしゃるとされています。

▪️金剛杖の作法▪️
お手洗いに行くときは、杖をトイレの中に持ち込まない。
杖の先がささくれてきたら刃物で切らず、地面にこすってささくれをとる。
宿に着いたら、中に入る前に杖の先を水で濡らして清める。

お大師様として扱うということで、上記のような作法がよく知られています。

杖にカバーがある理由

いつも杖をにぎっていると、だんだんカバーが汚れてしまうし、何かの拍子にカバーがスポッと取れてしまうこともあります。

カバーをつけておいた方がいい理由は、こんな風に教えてもらいました。

▪️カバーがある理由▪️
金剛杖のカバーを外すと「空 風 火 水 地」梵字が書いてある。
これは、仏教で宇宙を構成する基本的な5要素で、卒塔婆にも書かれている。
遍路道中に亡くなることがあった昔は、金剛杖が卒塔婆の代わりになった。

ということで、直接手で握らずカバーをつけておいた方がいいのだそうです。

金剛杖のカバーのみも販売しているので、気に入った色や柄のものに付け替えるのもいいと思います。

私が金剛杖を持っている理由

個人的には、山の遍路道で役に立つからというのが大きいです。

山道や草むらを通るときにも、蛇がいるかも……など不安なとき、脚を出す前に杖をつきながら歩きます。

金剛杖の代わりに登山用のストックを持っている方も見かけますし、お遍路で身につけるものに決まりはないので、自分に合った装備が一番だと思います。

菅笠

日差しよけや、雨よけにも最適の菅笠です。

雨よけに使うためには、そのままだと雨漏りがしてしてしまうので、カバー付きのものがいいです。

笠をかぶることで頭の表面積が増えるのため、風が強すぎる日は首が痛くなるのが難点です……。

笠を買う際は、笠を裏返してみて、あご紐がしっかりついている笠がオススメです。

白衣

判を押した白衣は、リュックに入れておく方がいい理由

納経場で、白衣にも判を押してもらうことができます。

お寺で、判が押されている白衣を着ている方を見かけると「お遍路さんだな」と一目でわかりますし、来ている方も気持ちが引きしまります。

判を押してもらった白衣を、歩き遍路の道中では着ない方が無難である教えてもらった話です。

▪️歩き遍路道中で判を押した白衣を着ると……▪️
リュックと、判を押した白衣の背がこすれてしまう。
白衣が汗で汚れてしまう。

判は、お寺のご本尊様を模してあります。

いわば仏様なので、リュックでこすってしまったり、汚れて洗濯するのはあまりよくないという考えもあるようです。

また、亡くなったときの白装束として着ると極楽浄土に行くことができるとも教えていただきました。

和袈裟

白衣を着ないのであれば、お寺でお参りをするときには、和袈裟をつけておくといいですよと教えてもらいました。

和袈裟をつけるだけで、正装の代わりになるそうです。

色も様々あるので、お気に入りのを見つけるといいと思います。