歩き遍路で大変なのは、歩くことだけではありません。
一日中背負う荷物の重さや、宿に泊まる場合はお金もかかります。(私は重い荷物を背負う体力がないので、野宿はせずに宿に泊まる様にしています)
少しでも荷物を軽くしたい!
大学時代、初めて一人で四国遍路をしたとき、実際に行ってみて「もっとああしておけば」……ということがたくさんありました。
もし「これから初めて」歩き遍路に行こうとしている、大学時代の自分が目の前にいたとしたら。巡礼用品の揃え方について、こんなことを伝えるだろうな、ということをまとめました。
巡礼用品以外でリュックに入れる持ち物の一覧は、こちらのブログに書いています。
目次
遍路に必要な物は、霊山寺前「門前一番街」で一通り揃います
歩き遍路の相棒の杖や笠、白装束を始め、地図や数珠や納経帳、線香やろうそくなど一通り買うことができます。
事前に準備していなかったり、「あ、家に忘れてきてしまった」となっても、霊山寺で揃うので大丈夫なのですが、現地で調達できる上で、私だったら事前に揃える、という物を次から書いていきます。
門前一番街HP:https://monzen-ichibangai.com
納経帳を事前に買うワケ
御朱印ブームで、マイご朱印帳を持っている方もいると思いますが、四国遍路ではこれを納経帳と呼びます。
各お寺で参拝後に、御朱印場ならぬ納経場で納経していただきます。
ネットで買う理由は、種類が多いから
ご朱印帳に納経はしていただけないので、必ず四国遍路専用の納経帳を準備する必要があります!
お遍路用品は、現地で一通り揃えることができると書きました。
その上で事前にネットで買う理由は、選べる幅が広いからです。
せっかく四国を巡るなら自分の気に入った納経帳を持ち歩きたい、という方は、事前にネットで探した方が種類が多いです。
大きさは好みなのですが、歩きだと大きい納経帳はリュックの中を占領してしまいます。
下の方にも載せている様なお参り道具も必要になりますし。(リュックの半分弱がお参り道具に!? みたいな感じになります)
リュックひとつに荷物もお参り道具も全部入る状態で歩きたい、という理由で私はこのタイプの小さい納経帳を使っています。
歩き遍路の地図
札所から札所までの道順は、スマホで簡単に知ることができるのですが。
事前に買う理由は、遍路道や遍路宿などの情報を参考にするため
車はもちろん自転車も通れない、歩き遍路だけが通れる遍路道があります。せっかく歩くのだから、舗装された道ばかりでなく遍路道を通りたい時に参考にできます。
また、昔からの遍路宿の中には、ホームページを持っていないところもあります。
一度の遍路で全てのお寺を回らない場合は、事前に地図を買い、必要な部分だけコピーもしくは切り離して持っていきます。
100円ショップで事前に買う物、6つ
線香とロウソク
線香とロウソクは、お寺の納経場でも販売していますし、コンビニにもあります。
特に線香はいろんな香りのものがあります。
お寺ごとにお参りする場所は、本堂と大師堂の2ヶ所ありますから、かなり大量に消費します。
(境内を色々気になってお参りしてまわってると、尚更です)
こだわりが無い方は、100円ショップのもので十分だと思います。
ロウソクの長さも色々あって、私が使ってるのは、100円ショップで燃焼時間20分の短めのものです。
余談ですが、火をつけるのは、ライターよりもチャッカマンのタイプがお薦めです。風があると、ライターは指がアチチとなります(単に、私が不器用なだけという可能性も)
ライターやチャッカマンは買う場所によって値段はそう変わらないですし、飛行機だと持ち込みが少し手間取ったりするので、現地で買う様にしています。
線香入れ
線香は、100円ショップで束のものを買った場合、何か入れ物に入れておかないと、お参りで取り出すたびにパキパキ折れていきます。
リュックの中が折れた線香だらけ……なんてことになります。
小さめ(荷物削減のため)の、そして濡れても中の線香まで濡れない線香入れが欲しいと思っていました。
写真の線香入れを使っています(写真クリックで詳細へ飛べます)
箱に入っている線香だと折れる心配はしなくても大丈夫なのですが、ロウソクのところにも書いた通り、箱の開けて閉めてでモタモタしてしまう私(これを書いていて、やっぱり不器用なんだなと確信しています)
良い点は、小型なことと、入れ物自体が水に濡れても大丈夫ということ。
欠点は、スリムが故に100円ショップで買った線香のひと束が、入りきれない大きさということ。
本当は、もう一回り大きいものがベストなのですが、今のところこれで落ち着いています。
ロウソク入れ
ロウソクって、大抵四角い箱に入っています。
ほんのちょっとの事なんですが、お参りの機会が多いと、出したりしまったりが地味に大変で。
こんな入れ物に入れて替えています。
このピンクの入れ物は何かというと、旅行用の化粧水を詰め替える空のボトルが入っていた容器です。
100円ショップの化粧品売り場で見かけます。
小さめバッグ
これは、納経帳以外のお参り用品をひとまとめに入れるものです。
お寺で参拝していて、気づいたことがあります。
本堂でリュックを開けて、ロウソクの箱からロウソクを出し、ライターで火をつけて、今度は線香を取り出し……。
毎回すごいモタモタしてるような私……と思ってたら、お参り道具を全部バラバラにリュックに入れてたからでした。
これも100円ショップで見つけて、今もあるのか確認してないんですが、ポケットが外にたくさんついてるのがいいです。
安いのはもちろん、軽いし、かさばらない! つまり、良いことしかない!!
リュックを置いたら、これだけサッと出してお参りを全て済ませます。
外付けのポケットを使うと、線香やロウソク、ライターを出し入れがしやすいです。
お参りが格段にスムーズになりました。
チャック付きクリアファイル
これは、通し打ち(一度に88箇所全てを巡礼)しない場合です。
巡礼予定の場所の地図をコピーして、クリアファイルに入れて持ち歩いています。
チリも積もれば……という言葉もある通り、荷物を1gでも減らしたい、という悪あがきです。
地図自体を持ち歩くと、すぐにボロボロになってしまうというのもあり、必要な分だけをコピーしておいて、クリアファイルに入れるようにしています。
歩き遍路の地図
スマホの位置情報でも次のお寺まで行くことができるし、宿もネット予約が簡単にできる時代です。
紙の地図は、昔ながらの遍路道の情報や休憩場所が載っていたり、お寺と宿の位置関係から予定を立てる時など役立ちます。
一度に全てのお寺を回らない場合は、行く予定の部分のみをコピーして、100円ショップで購入したクリアファイルに入れて持ち歩いています。
まとめ
基本、巡礼用品は全て霊山寺の隣で購入できます。
その上で、せっかくの遍路旅、自分に合わせた準備ができるといいと思います。
昔、歩き遍路をしていてこんな話を聞きました。
「荷物の重さは、業の重さだよ」
どういうこと!? と思ったのですが、話を聞いて面白い見方だなぁと思った記憶があります。
初めて歩き遍路に行くとなると、色々不安になってあれもこれもとリュックに詰めて、背負ってきます。
でも遍路を始めると、心配して準備をしてきた物が、要らないかも? と気づきます。
心配して持ってきた物が重い荷物になり、「なくても大丈夫」だと確信が持てると、宅急便で送り返したりして身軽になる。
旅をしていてだんだん身軽になるということは、遍路をする中で自分が荷物と共に背負ってきた業が減ることとも繋がってるんだよ、と話してくれくれました。
一人でも多くの方が素敵な旅ができることを願っています。