11番札所 藤井寺から12番札所 焼山寺へ歩いた後、奥の院へ行きました。
歩き遍路の地図には、焼山寺から1.4kmとの記載があります。
距離だけ見れば遠くはないのですが……。
そもそも歩きで焼山寺まで行くのに、13kmほどの道を山を3つ越えつつ6時間ほどかかります。
そして、山は登って終わりではないので下らなければなりません。
そんな中、更に200mほど登って徒歩でしか行けない奥の院へ行くのは、ハードルが高いかなと思っていました。
その日。
焼山寺の遍路転がしと言われる急な上り坂を必死に歩きながら、急に奥の院へ行ってみたくなっていました。
片道1.4kmで200mくらい登るのか……。
最後の遍路転がしを一歩一歩登りながら、上を見上げました。
山と空の境目が見えず、つまり山頂までまだ遠いことを思い知らされて大きく息をつきながら、今、400mほどの標高を登っている最中であることを地図で確認しました。
「奥の院まではこの半分くらいの標高を登れば行ける」「行ける」「いやもう疲れた」という気持ちがせめぎ合っていました。
焼山寺に着いてからもう一度考えようと思い、最後の遍路転がしを登りました。
奥の院に行きたいという気持ちが足を早めたのか、焼山寺に着いたのはお昼前。
この日は1時間ほど下った場所で宿を取っていたため、行ってみようと心を決めたのでした。
奥の院まで歩いた道の様子や、かかった時間を記録しています。
別格霊場や、他の奥の院を歩いた体験記を一覧にしています。
歩いた遍路道
奥の院へ行く前に
私は、納経場で「奥の院に行ってきます」と、道を確認するついでに伝えました。
それがルールという訳ではないと思うのですが、私の名前と出発時間を控えていらっしゃったのを見て、伝えておいた方がお寺の方も安心なのかなと思いました。
納経場では「(往復で)1時間40分とかそれくらいかかりますよ」と教えていただきました。
奥の院まで歩いた様子
道中に、焼山寺の所以となった大蛇封じ込めの岩がある
焼山寺の本堂に向かって左手に、奥の院へ行く道があります。
本堂の左側の写真。
5月だったので、鯉のぼりが揺れていました。
白い車の奥の道に入っていきます。
車道に出て右手に案内があります。
山登りが始まります。
道中、道が分かれているところには矢印の立て札があるので分かりやすいです。
15分ほど歩くと大岩が現れました。
大蛇封じ込めの岩です。
昔、この辺りの山を焼き、村人を襲っていた大蛇を、弘法大師が虚空蔵菩薩の力を借りて封じたという伝説が残っています。
焼山寺の名の所以となった大岩を見ながら、一息ついたのでした。
奥の院へは、ここからさらに登ります。
20分ほど登ったところで、ここが奥の院かな? と思った祠が現れるのですが……。
よく見ると、これではありませんでした。
左隣に、矢印に書かれた「奥之院」の案内板を見つけ、ここからさらに5分ちょっと歩くことになりました。
奥の院直前は、少し急な登り道
最後の方は少し坂が急になってきて、山の上に続いているようでした。
山頂かなと思われるところに建物が見えてきて、もう一息です。
奥の院につきました。
蔵王権現が祀られているそうです。
天気が良いと、周りの景色をみわたして楽しめます。
奥の院から戻ったら
納経場の方に、奥の院へ行くことを伝えていた場合は、戻ってきたことを伝えます。
奥の院の納経をいただくこともできます。